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18世紀ザクセンのバイオリン製作一家、フォーグトランドのHOPFファミリーに代表される特徴的なジャーマンオールドバイオリンです。18世紀より19世紀初頭に製作された同派作品の一艇であり、後世にモダンネックへ改造されなかった稀有な個体です。
個体の詳細や特徴は文頭にリンクされた紹介ホームページをご覧になっていただければ幸いです。

●楽器の管理が行き届いたベストコンディションで保管しています。近代に作られた多くの複製を含め、このヴァイオリンのような完全な非常に小さなものを除き目立つ割れが存在しません。響板の歪みを裏側から丹念に是正された痕跡がある他、ペグホールのブッシング、高度な継ぎネックがあります。ネックの構造は18世紀後期におけるブロック改修の主流化以前の深い黄金色のニスは古典派の特徴でもある強い二色性を持ったオイルミストで構成され、フレンチポリーシュにより顔が映るほどの艶やかな鏡面光沢を持ったエレガントな外観です。
その他、特徴としてはラミネート構造の指板とテールピースの他、オールド時代のHill商会所蔵作に現存する特徴的な意匠の駒で飾られています。古いものですが、過去に流通した既製品の駒ではなく手工品の一点物です。

●音色
透き通るような繊細で気品のある極上の音色です。反して少し弓圧を強めればアグレッシブな曳擦音交じりの力強いアタックや絞り出すような歪んだ音色まで、その時々に欲しい音楽性を欲しい音色で引き出せます。バロックバイオリンですので、内部の構造が弾き慣れた現代の個体とはそもそも異なり、ピックアップ能力には劣っているはずなのですが、この個体はオールドバイオリンの中でも十二分な鳴りで発音にも弱弱しさを感じません。

響き方の特性というのでしょうか、演奏中自分の側へ響いてくる音色を非常に聞き取りやすいヴァイオリンです。響きとバランスに優れており調整によりよく熟れています。
研究家の方や室内楽演奏やバロック奏法を嗜まれている方、日本国内であまり流通することの無いマスターグレードのバロックヴァイオリンです。興味を持たれた方は検討して下されば嬉しいです。

●その他
イタリア帰りのバイオリンです。飛行機での移動が多かった事や弦の交換が重なり、多少ペグの軋みやピッチの不安定さが残っています。写真撮影時弦はピラストロ社のcordaを張っています。こちらはディスプレイと撮影用に用意していたもので、不定期に同程度のプレーンガット弦へ交換することをご了承ください。

この度WIXというホームページ作成ツールにて写真掲載ページを設けてみました。初めての試みであったため何分苦戦しまして、レイアウトや表示に問題があるようでしたらコメント・質問欄にて教えて下さると嬉しいです。
私のバイオリンをご検討下されば幸いに思います。